海外不動産の確定申告は誰に頼むべきか?

個人/法人の節税

—実は「税理士なら誰でもいい」は一番危険な考え方—

海外不動産を購入した後、賃料収入が発生したり、減価償却を計上したりする段階になると、必ず出てくるのが「確定申告を誰に頼めばいいのか」という問題です。多くの人は、日本の不動産と同じ感覚で「今お願いしている税理士に頼めば大丈夫だろう」と考えがちですが、ここに大きな落とし穴があります。

結論から言うと、海外不動産の確定申告は「税理士であれば誰でもできる」というものではありません。むしろ、海外案件を扱ったことがない税理士に依頼すると、想像以上に大きなミスが起きる可能性があります。実務の現場でも、「税理士に任せていたのに、後から修正申告が必要になった」というケースは決して珍しくありません。

特に海外不動産は、日本国内の不動産と比べて処理の考え方が大きく違う部分があります。例えば減価償却の考え方、為替の扱い、外国税額控除の処理など、通常の国内不動産しか扱っていない税理士では経験が少ない領域が多く存在します。そのため、「資格があるから安心」という考え方だけでは不十分なのが現実です。

実際にあった「税理士選びの失敗例」

これは実務の現場でもよく見かける話ですが、ある投資家の方がアメリカの不動産を購入した際、日本で長年付き合いのある税理士にそのまま確定申告を依頼したことがありました。その税理士は国内の不動産には非常に詳しい方でしたが、海外不動産の経験はほとんどありませんでした。

最初の数年間は問題なく進んでいるように見えました。しかし数年後、その物件を売却する段階になって、大きな問題が発覚しました。減価償却の計算方法が誤っており、本来よりも大きな償却額が計上されていたのです。その結果、売却時の譲渡所得が想定より大きくなり、追加の税負担が発生しました。

しかも、この問題は売却の直前まで発覚しなかったため、修正申告が必要になり、余計な税金だけでなく、追加の専門家費用まで発生しました。このケースで印象的だったのは、税理士自身も悪意があったわけではなく、「経験がなかった」という点です。つまり、能力の問題ではなく、経験の問題だったということです。

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