不動産投資は、物件の賃料収益だけで見るべきではない?

物件の買い方・売り方

~本当に見るべきなのは「総投資額に対する総収益」です~

不動産投資の相談を受けていると、多くの方が最初に見る数字があります。

それが「利回り」です。

表面利回り5%。

実質利回り7%。

年間家賃収入300万円。

こうした数字はもちろん重要です。しかし、私は不動産投資を判断する際に、賃料収益だけを見るのは不十分だと考えています。

なぜなら、不動産投資は「物件を買って家賃をもらう」だけの投資ではないからです。

実際には、購入時に諸費用がかかります。保有中には税金や管理費、修繕費がかかります。売却時にも仲介手数料や税金、登記・法務関連費用などが発生します。

さらに海外不動産であれば、送金手数料、為替コスト、現地税務、管理会社への報酬なども考慮する必要があります。

つまり、本当に見るべきなのは「家賃収入がいくらあるか」ではなく、

最初にいくら投資して、最終的にいくら戻ってくるのか

です。

私はこれを、総投資額に対する総収益で見るべきだと考えています。

表面利回りだけでは投資の良し悪しは分からない

例えば、3,000万円の物件があり、年間家賃収入が180万円だったとします。

表面利回りは6%です。

これだけ見ると、悪くない投資に見えるかもしれません。

しかし、購入時に仲介手数料、登記費用、取得税、司法書士費用、融資手数料などで300万円かかったとします。

実際に投じた資金は3,300万円です。

さらに毎年、管理費、修繕費、固定資産税などで50万円かかるとすると、年間の純収益は130万円です。

この時点で、実質的な利回りはかなり下がります。

さらに10年後に売却する際、仲介手数料や税金などで200万円かかったとしましょう。

売却価格が購入価格と同じ3,000万円だった場合でも、最初と最後に合計500万円のコストを払っていることになります。

つまり、表面上は「6%で10年間運用した」と見えても、実際の投資収益はかなり違ってきます。

この差を見ずに「利回り6%だから良い物件」と判断するのは危険です。

不動産投資では「入口」と「出口」の両方を見る

私は不動産投資を大きく3つに分けて考えています。

入口。

保有。

出口。

この3つです。

入口では、物件価格だけでなく購入諸費用を見る必要があります。

保有中では、家賃だけでなく実際に残るキャッシュフローを見る必要があります。

出口では、売却価格だけでなく売却時の諸費用と税金を見る必要があります。

そして、この3つを合算して初めて、本当の投資リターンが分かります。

例えば、物件価格が安くても購入諸費用が10%かかる国があります。

一方で、物件価格は少し高くても購入諸費用が2%しかかからない国もあります。

どちらが有利かは、物件価格だけでは判断できません。

さらに売却時のコストも違います。

日本では仲介手数料がかかります。

国によっては売主側の仲介手数料が非常に高い場合もあります。

キャピタルゲイン税が重い国もあります。

逆に売却諸費用が非常に少ない国もあります。

つまり、同じ利回り8%の不動産でも、最終的な手取りは国によって全く違います。

だから私は「実質利回り」だけでも足りないと思っている

よく「表面利回りではなく実質利回りを見ましょう」と言われます。

これは正しいです。

しかし、私は実質利回りだけでもまだ不十分だと思っています。

なぜなら、実質利回りは通常、年間家賃収入から年間経費を引いた数字を物件価格で割るだけだからです。

しかし本当に投資した金額は物件価格だけではありません。

購入諸費用もあります。

融資を使えば融資手数料や金利もあります。

海外不動産なら為替コストもあります。

そして最後に売却諸費用も発生します。

つまり、本当に見るべきなのは、

総投資額に対して、保有期間全体でどれだけの利益を回収ではきるのか

という点です。

私は海外不動産を見る時、この「トータルリターン」を非常に重視しています。

IRRという考え方が重要

不動産投資において非常に有効なのがIRRという考え方です。

IRRとは、投資期間中に発生する全てのキャッシュフローを考慮した投資収益率です。

購入時にいくら払ったか。

毎年いくら家賃が入ったか。

毎年いくら経費を払ったか。

最後にいくらで売却したか。

売却時にいくら税金や手数料を払ったか。

これらを全部含めて投資収益を計算します。

例えば表面利回りが低くても、購入価格が割安で、売却時に大きなキャピタルゲインが見込め、購入・売却諸費用が少なければ、IRRは非常に高くなる可能性があります。

逆に表面利回り10%でも、購入諸費用が高く、毎年の管理費が重く、売却時に大きな税金がかかれば、IRRは思ったほど高くならない可能性があります。

不動産投資は、単年度の利回りだけではなく、保有期間全体で見るべきなのです。

日本の不動産は意外と諸費用が重い

日本国内の不動産を購入すると、想像以上に諸費用がかかります。

仲介手数料。

登記費用。

司法書士費用。

不動産取得税。

印紙税。

融資手数料。

火災保険。

場合によっては固定資産税の精算金などもあります。

物件価格の5%から10%前後かかるケースも珍しくありません。

例えば1億円の物件を購入する場合、諸費用だけで500万円から1,000万円程度かかる可能性があります。

つまり、1億円の物件を買っているつもりでも、実際には1億500万円、1億1,000万円の投資をしているということです。

そして売却時にも仲介手数料などがかかります。

日本では不動産取引制度が整っている分、安心感はありますが、取引コストは決して軽くありません。

アメリカ不動産も維持費を考える必要がある

海外不動産で人気のアメリカも同じです。

購入価格だけを見ると魅力的でも、固定資産税、保険料、管理費、修繕費が非常に高い地域があります。

特にテキサスなどでは固定資産税が高く、戸建ての場合は屋根、空調、給湯設備などの修繕費も大きくなります。

年間家賃収入が高くても、これらのコストを差し引くと手残りが少なくなるケースがあります。

さらに売却時にはエージェント費用や税金があります。

だからこそ、「表面利回り8%だから良い」とは簡単に言えません。

東南アジアも購入・売却コストに注意

東南アジアでは物件価格が安いことが魅力ですが、国によって取引コストはかなり違います。

例えば外国人向けの新築コンドミニアムでは、購入時にデベロッパー側が手数料を負担してくれることもあります。

しかし売却時には仲介手数料が高い場合があります。

また、外国人所有に関する税金や名義変更費用がかかる国もあります。

さらに為替と送金の問題があります。

売却できても、日本へ資金を戻す際に時間やコストがかかるケースもあります。

海外不動産では、単に「物件を売れた」というだけでは出口完了ではありません。

売却代金を自分の口座へ安全に戻せるところまでが出口です。

ここは非常に重要です。

私が個人的にモンゴル不動産を買っている理由

私自身も海外不動産が好きで、条件の良い物件があれば実際に投資しています。

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