—「海外資産を持つ」ということは、“海外で相続が発生する”ということ—
近年、日本人によるアメリカ不動産投資やアメリカ株投資はかなり一般的になってきました。
特に:
- アメリカ不動産
- 米国ETF
- 米国株
- 海外銀行口座
などを保有している方は、ここ10年でかなり増えたと思います。
しかし、実際に海外資産を保有している方の中で、“相続時に何が起きるか”まで深く考えている方は、そこまで多くない印象があります。
正直なところ、アメリカ資産の相続は、日本国内資産の相続とは比較にならないほど煩雑になるケースがあります。
そしてこれは、実際に相続が発生して初めて問題化することが非常に多いのです。
今回は、アメリカ資産を保有する際に見落とされがちな、「相続時の現実」について、かなり実務的な視点で整理していきます。
なお、本記事は一般的な情報整理を目的としたものであり、具体的な相続や税務の判断については、必ず弁護士・税理士等の専門家へ相談することを推奨します。
日本国内の相続とは、全く別物
まず大前提として、アメリカ資産の相続は、日本だけで完結しません。
ここが非常に重要です。
例えば日本国内の不動産であれば、戸籍収集、遺産分割協議、名義変更など、日本国内手続きで概ね完結します。
しかしアメリカ資産の場合、
- アメリカ法
- 州法
- 現地金融機関
- 現地裁判所
などが関わってくる可能性があります。
つまり、“日本の感覚”では進まないのです。
アメリカは「州ごと」にルールが違う
ここがかなり厄介です。
日本人がよく誤解しているのが、「アメリカは一つの国だから、法律も同じ」と思っている点です。
しかし実際には州ごとに法律がかなり違うです。
例えば、カリフォルニア州、テキサス州、ハワイ州、ニューヨーク州では、
- 相続手続き
- Probate(検認裁判)
- 名義変更
などのルールが異なるケースがあります。
つまりどこの州に資産を持っているかで、難易度がかなり変わるのです。
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