—「想定利回り」は利益ではないという現実—
近年、ホテルや民泊といった宿泊系不動産への投資に興味を持つ方が増えています。特に、「高利回り」「インバウンド需要」「観光客増加」といった言葉とともに、魅力的な投資案件として紹介されることも多くなりました。
しかし実務の現場で長年見てきた中で、はっきりと言えることがあります。
収支実績のないホテル・民泊投資には、プロはほとんど手を出しません。
なぜなら、そこには一般の投資用不動産とは比較にならないほどの不確実性が存在しているからです。
この記事では、「なぜプロが収支実績のないホテル・民泊投資を避けるのか」、その理由を現実的な視点から整理していきます。
なお、本記事は一般的な考え方を整理したものであり、実際の投資判断については、必ず専門家や実務経験者と十分に相談した上で進めることが重要になります。
「想定利回り」は、ほぼ願望であるという現実
ホテルや民泊の案件を検討する際、多くの場合で提示されるのが、想定利回りです。
例えば:
「想定利回り12%」
「年間稼働率80%想定」
「平均宿泊単価15,000円想定」
こうした数字は、一見すると非常に魅力的に見えます。
しかし、ここで冷静に考える必要があります。
それは実績ではなく、“予測”です。
そして、この予測は、多くの場合「楽観的」に設定されていることが少なくありません。
実務の世界では、実績がない数字は信用しないというのが基本です。
プロがホテルや民泊投資を判断する際、最も重視するのは「過去の収支実績」です。これがない状態で投資判断をするということは、極めて不確実な状態で資金を投じることを意味します。
不動産ではなく「事業」であるという認識が必要
多くの投資家が誤解しているのが、ホテルや民泊を「不動産投資」として見ている点です。
しかし実際にはホテル・民泊は不動産ではなく、事業です。
ここが非常に重要です。
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