—節税目的で買われた戸建てが、想定外の負担になる理由—
2016年頃から2020年頃にかけて、日本の個人投資家の間で、アメリカ・テキサス州の戸建て投資が非常に人気になりました。特に背景として大きかったのが、
個人の所得税対策としての海外不動産投資です。
当時は、築年数の経過した木造住宅を購入し、減価償却を活用することで、大きな節税効果を得られる可能性があるという話が広く知られるようになりました。
その流れの中で、ダラスやヒューストンなどのエリアの戸建て住宅が、日本人投資家の間で一気に広がっていったのです。
しかし、その後制度が改正され、個人の節税メリットが大きく制限された以降も、法人による節税対策として購入を続けている方も一定数いらっしゃいます。
ただ、実際に保有している方々の声を聞くと、共通して出てくる話があります。
それが、修繕費がとても重たい、思ったほど入居者が決まらない
この2点です。
そして、この2つの問題は、単なる偶然ではなく、構造的な理由によって起きているケースが非常に多いのです。
当時、多くの人が見ていたのは「節税効果」だった
2016年頃から2020年頃までの間、多くの投資家が注目していたのは、個人所得税の節税効果でした。
特にアメリカの木造住宅は、日本の税制上、建物部分の減価償却が比較的短期間で行える可能性があり、それによって帳簿上の損失を大きく出せるという仕組みがありました。
この仕組み自体は、制度上成立するものでしたが、問題は投資としての収益性よりも、節税効果だけが先行してしまったという点にあります。
つまり、本来見るべき:
- エリアの将来性
- 入居需要
- 建物状態
- 修繕履歴
こうした部分が、十分に検討されないまま購入されてしまったケースも少なくなかったのです。
そして、その影響が、現在の修繕費問題や空室問題として表面化していると考えられます。
テキサスの戸建ては「修繕が軽い」と思われていた
当時、よく言われていたのが、アメリカの戸建ては修繕が軽いという話でした。
確かに、日本のRCマンションのように大規模修繕積立金があるわけではなく、一見すると負担が軽そうに見える部分はあります。
しかし、実際の現場では、むしろ逆の話を聞くことが非常に多くなっています。
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