※税率・適用可否は取引形態や居住性・契約内容で変わります。最終判断はモンゴル側の税理士・弁護士に確認してください(ここでは意思決定用に“構造”を整理します)。
- モンゴル側で発生する代表的な税金(不動産)
① 不動産保有税(Immovable Property Tax)
モンゴルでは不動産に対し、評価額に対して年0.6%〜2.0%の範囲で課税され、実際の税率は地方議会等の決定や立地等で変動します。
但し、非居住者の場合は3件目から固定資産税が課税されます。
② VAT(付加価値税)
モンゴルのVAT基本税率は10%です。
※不動産売買や賃貸にVATが絡むかは、売主がVAT課税事業者か、取引の性質(新築・サービス提供を含むか等)で実務が変わります。ここは契約前に必ず確認が必要です。
③ 法人所得税(現地法人を使う場合)
モンゴルの法人課税は、一般に10%(一定レンジまで)+超過部分25%といった段階税率の整理がよく使われます(業種・条件で例外あり)。
また、売上規模の小さい法人に1%が適用される整理もあります(適用条件あり)。
④ 売却時課税(キャピタル課税の考え方)
モンゴル不動産は「売却時に一定税率がかかる」整理が実務で語られますが、売却主体(個人/法人)や居住性、取引の形(資産売却か持分売却か)で変わり得ます。一般的な目安は情報源により差があるため、ここは前提条件を固めた上で現地専門家に詰めるのが安全です。
非居住である外国人が売却する際には、売却価格×20%が源泉徴収されます。(※これは他の国でも同じですし、あくまでも源泉徴収です)
- 日本側で必ず考えるべき税務(超重要)
日本居住者である限り、基本は全世界所得課税なので、モンゴルで得た賃料や譲渡益は日本でも申告対象になります(外国税額控除の論点が出ます)。
ここは「モンゴル側の税率」よりも、日本側の取り扱い(所得区分、経費、為替換算、控除可否)が手残りに直結しがちです。
- “買い方(名義)”の選択肢と、向いている投資家像
- 個人名義で区分(アパート)を買う
向いている人
- まずは小さく始めたい(スピード重視)
- スキームを複雑にしたくない
- 将来の売却もシンプルにしたい
メリット
- 設立コスト・維持コストが不要
- 管理会社さえ良ければ運用は回る
- 出口も「個人→個人」で設計しやすい
デメリット
- 日本側での税率が重くなりやすい(所得が大きい人ほど)
- 経費コントロールの自由度が法人より弱い
早い話、初回は個人名義が一番失敗しにくいです。スキーム疲れで前に進めないのが最悪なので。
- モンゴル現地法人(LLC等)で保有する
向いている人
- 複数戸・複数案件の運用を前提にしている
- 現地で事業運営(賃貸・管理・開発寄り)まで視野がある
- 現地パートナー/会計体制を持てる
メリット
- 現地でのコスト計上・損益管理がしやすい
- 取引や契約を法人として一本化できる
- 将来的に「資産売却」ではなく「法人持分売却」という出口も作れる
デメリット(ここが重い)
- 設立・維持・会計・税務が必須(固定費が発生)
- きちんと回せないと、税務コンプラがリスクになる
- 日本側のタックスも結局ついてくる(配当・役員報酬等の設計問題)
まとめると、規模を張る人のための“事業スキーム”です。1戸だけでやるならオーバースペックです。
- 日本法人で投資(日本法人→現地で取得、または現地法人を子会社化)
向いている人
- 日本側での税率最適化、利益繰り延べ、投資継続を重視
- 海外投資が複数国にまたがる予定
- CFO/税理士運用ができる
メリット
- 日本側で損益通算や費用設計をしやすい(設計次第)
- 投資を“事業”として積み上げやすい
デメリット
- 設計が甘いと税務が一気に重くなる(特に為替・移転価格・現地子会社周りの論点)
- 結局「現地で誰が実務を回すか」がボトルネック
これは本気で“投資事業”をやる人向けです。個人投資の延長で手を出すと、管理コストだけ増えます。
- 実務での“おすすめ順”
モンゴル不動産(ウランバートルの一等地:スフバートル広場5km圏・再開発・新市役所方面・Misheel・ザイサン等)を前提にすると、スキームはこう整理するのが現実的です。
- 初回〜数戸:個人名義(シンプルに成功体験を作る)
- 戸数や運用規模が一定以上:現地法人(運用の箱を作る)
- 投資事業として継続・多国展開:日本法人×現地法人(税務と資本政策の設計)
- ここだけは外すと事故るチェックリスト
- 契約書上の税負担(VAT含む):誰が払うのかを明文化
- 保有税の税率決定ロジック:立地で変わる(0.6〜2%)
- 管理会社のKPI:稼働率・回収率・修繕承認フロー(ここが弱いと全て崩れる)
- 出口:資産売却か、持分売却か(法人スキームの価値はここに出る)
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